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「コンニャク」という謎のアイテム

「Konjac」あるいは「Konnyaku」と聞いて分かるドイツ人はかなりの日本通です。

この食材について明確に即答できる日本人も少ないとあって、こんにゃくは現在もドイツにおいてはアジア食料品店に置いてあるやや謎のアイテムといえるでしょう。

「コンニャクという植物の根の粉末から作ったほぼ無味の硬いゼリー状の食べ物ですよ」とお伝えすると、相手の顔には大抵困惑した表情が浮かびます。そこへ「伝統的な日本の食材で、食物繊維が豊富です。ヘルシーなので最近欧米で急速に人気になっています」と付け加えると、俄然乗り気になり試してみたいという人は多いです。

昨今の日本ブームも手伝っているかもしれません。

とはいえ、ドイツ人で「食感がたまらない、好きになってしまった」という人はほとんど知りません。実際には「食べられないことはない…」というのが一般的ドイツ人の反応でしょう。要するにヘルシー以外のメリットをあまり感じられないのだろうと思います。

ドイツのネットショッピングで検索してみると、板こんにゃくやしらたきもありますが、満腹感のために接種する粉末のサプリメントとして扱われている場合も多いです。

昨年の日本こんにゃく協会の報告では、こんにゃくは国内供給量がやや減少している中で、近年輸出が増加しています。しかし、食べ方が分からないので販路拡大が難しいという現状もあるようです。

ドイツの若者世代はヘルシー志向が強く、ポテンシャルは高いはず…。販路拡大のキーワードは「食べ方の提案」と「流行」ということでしょうか。

ここは、「こんにゃくアンバサダー」として欧米人にあったこんにゃくやしらたきの食べ方を発信するオスカー・ジャパンの出番が期待されているかもしれませんね。

(Y.A)