「光沢のあるアイシャドーは買えなくなっちゃうらしいよ!」ドイツの中高女子たちの間でここ数日話題になっているのがマイクロプラスチックを制限するEUの法律です。
まもなく発効するとあって、買い急ぎをする人、マイクロプラスチックの不使用を宣伝するメーカーと、EU内で採択されたら、世間はあっという間に対応していく印象を受けます。プラスチックのストローが市場から消えていった時にも似ています。
欧州委員会は、製品に意図的に添加されたマイクロプラスチックを制限する措置を採択しました。これにより約50万トンのマイクロプラスチックの放出を防げるとされています。新規則により、マイクロプラスチックそのものや、マイクロプラスチックが意図的に添加された製品などの販売は禁止されます。正当な理由があれば、新規則に対応するために免除・移行期間が設けられますが、原則として禁止です。
マイクロプラスチックの定義は広く、有機性・不溶性・分解抵抗性で5ミリメートル未満のすべての合成ポリマー粒子が対象となっています。それには、例えば人工芝に使用される粒状の充填剤、化粧品や角質除去剤(マイクロビーズ)で使われている特定の質感や香り、色を得るためのマイクロプラスチックがあげられます。これまでは、表示が不明確な場合も多々ありました。今後は明確な表示が義務付けられるので、消費者は迷わずにすみます。
EU内の若い世代は、シャンプーの容器を避けるために髪用石鹸などを使い、容器もリユースできるものを持参したり、意識は極めて高いです。ただ、これが世界に発信され、浸透していくまでにどれくらいの時間がかかるのか…。
いずれにしても、到達するために始めたという事実は大きな一歩です。環境の専門家の1人が「現在は、自宅が火事になっているのに普通に暮らし、アラームがうるさいと思っている状況です」と言っていたのが印象的でした。
https://eumag.jp/questions/f0619/
(Y・A)