フィンランドセンター:フィンランド オウル (2022年開設)
センターより、直の、今の情報を発信して参ります。
あけましておめでとうございます。
本年もフィンランド便りをどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて時は遡りますが、今回はクリスマスについて紹介したいと思います。
日本のクリスマスといえばカップルのイベントという風潮がありますが、ヨーロッパでは家族・親戚との団らんの時間として考えられています。
そしてなんと昨年、本場ヨーロッパのクリスマスをポーランドで経験することができました。
事の発端は、ほぼ全てのヨーロッパ人の友人がクリスマス前に帰国する予定なのに対し、日本に帰れない私は、フィンランドで一人クリスマスを迎えるかもしれないことを嘆いていたところ、それを見かねたポーランド人の友人が、親切にも実家に招待してくれたことにあります。
前置きはさておきポーランドではクリスマスは一年の中で一大イベントであり、今回お世話になったKulisiewicz家では既に2週間以上前からクリスマスの準備を始めていたとのことでした。
その準備の大部分を占めるのが食事作りで、特にクリスマス・イブの夕食は家族・親戚が一同に介す、重要な立ち位置にあります。
当日は午後4時頃から聖書の朗読と共に夕食が始まりました。他にも、キリストが誕生した馬小屋を表象した藁をテーブルクロスの下に敷くなど、キリスト教との強い結びつきが感じられました。
また、朗読の後は、もう一つの伝統的な儀式がおこなわれます。
それは、その場にいる全員のところへ個人個人でまわり、相手に対し翌年への健康祈願などの祈り言ったあと、聖餅(「せいへい」・ポーランド語では“Opłatkiem”)と呼ばれるせんべいのようなものをちぎって相手に与えるというものです。
これが終わると遂に食事が始まります。
最初だけキノコスープと決まっており、後はテーブルの上にある食事を好きなだけ取っていく方式でした。
料理の数は12品が一般的なようですが、Kulisiewicz家ではそれ以上あったため、12品食べることが目標とされていました。
ポーランドの定番クリスマス料理は、鯉など使った魚料理、ピエロギ、ボルシチ、けしの種を使ったパスタなどがあり、フルーツのコンポートやワインなどの飲み物と共に楽しまれます。
ちなみに私は12品達成することは出来ませんでした。
今回はここまでにし、次回引き続きポーランドでのクリスマスについて経験を踏まえて書いていきたいと思います。
ここまでご覧いただきありがとうございました
M.E.