フィンランドセンター:フィンランド オウル (2022年開設)
センターより、直の、今の情報を発信して参ります。
フィンランド人はシャイだとか、おとなしいとか、内向的な(introvert)イメージを持たれがちです。
本人達も偏見ともとれるこのようなイメージに対し否定することは少なく、むしろ笑い話にして自嘲することまであります。(少なくとも私が今まで出会ってきた人のなかで)
例えばバスの待ち方。これはインターネットミームなので話半分に捉えてほしいのですが、フィンランド人はバスを待つときに、他人との距離を詰めて並ぶのではなく、等間隔に距離を空けて並ぶことがあるそうです。
実際に「フィンランド人がバスを待つ様子」と英語で検索してみると、きれいに間隔を空けて並ぶ姿を写した画像がヒットします。理由としては、フィンランド人にとってパーソナルスペースは不可侵領域だからだそうです。
また自虐はネット上だけでは留まらず、『マッティは今日も憂鬱』(原題“Suomalainen Painajaiasia”)というフィンランド人の内向性をネタにした絵本まで出版されています。
この絵本は主人公マッティが内向的な性格なゆえに感じる、他者との関わりあいの苦しみを様々な場面に分けて描いたものなのですが、その中でも私が一番共感したのが、
「隣に座っていた他人が、別の空いている席に移動したとき、自分がなにかしてしまったのではないかと考え始めてしまう(筆者訳)」
という一文です。日本の場合、電車に乗っているとき同じような経験をされた方もいるのではないでしょうか。
「〇〇は~だ。」と大きい主語で、紋切り型の考えを持つことは、誤解を生みかねず避けるべきだと考えます。ただ笑い話と割り切ってしまえば、案外楽しんでもよいのかもしれません。
今回紹介した絵本には内向的な方なら共感できる場面が他にも多数紹介されています。日本語訳もされているので、是非お手に取ってみてはいかがでしょうか。
(M.E.)
フィンランド人が等間隔に並んでバスを待つ様子
(引用元:https://www.reddit.com/r/funny/comments/2s5vax/people_waiting_for_a_bus_in_finland/)
『マッティは今日も憂鬱』のなかの一ページ
(引用元:https://www.boredpanda.com/finnish-nightmares-introvert-comics-karoliina-korhonen/?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=organic)