先日、ルートヴィヒ美術館展にいってまいりました。
20世紀の美術史を一望できる企画もさることながら、「市民が創った」というこの美術館のなりたちに心惹かれました。
1946年に、ケルンの弁護士ハウプリヒ氏が寄贈した作品がケルン大学で公開され、その展覧会に感銘を受けた若きルードヴィッヒ氏は、自らもコレクターとなり、1976年にケルン市に350点の収蔵品を寄贈。市がルートヴィヒ美術館を設立することで、コレクションに展示場所が提供されました。
ルードヴィヒ氏の「最高額で購入しても意味がない、民間だからできることがある」との言葉が心に残りました。民間の立場で大胆に貴重な作品を救済し未来の大作を発掘。
氏の姿勢、公的機関との対等な関係に、民間企業に携わる身として勇気とヒントを頂きました。
(K.K.)