マンモスは今

以前このブログで紹介した、2013年にロシア マガダン州に建立されたマンモス像「時」のその後が気になり調べてみたところ、観光名所として健在でした。が、この間、取り巻く環境はすっかり変わってしまいました。

 

当時は、2012年からスタートした第二次世界大戦後ソ連抑留中になくなられた方々の埋葬地の情報収集・調査(未送還遺骨情報収集事業)の2年目で、写真は主任調査員が現地調査を行った際に撮影したものでした。事業成果の一つとして弊社は埋葬地のデータベースを作成しています。

 

1991年から継続した厚生労働省の慰霊事業も、コロナ、ロシアのウクライナ侵攻で中断状態が続いています。

 

マガダンは、ソ連時代の政治犯等の強制収容所という負の歴史でも有名です。

悠久の時に思いをはせるマンモス像は、今何を見つめているのでしょう?

 

(K.K.)

 

写真撮影:Andrey Kuznetsov

 

 「時」作者 ルデンコ Y.S.

遥か昔、この地にマンモスがいた

その時代の記憶として、我々はこの堂々たる巨体の亡がらと出会う

科学技術が進歩し、技術発展が加速するこの時代にあって、

我々は「今」という一区分のみにとじこもり、

つい自然や起源との絆を失いがちになる。

立ち止まり、考えてください。

我々の後に何が残るのかを。 

2013年9月7日

 

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