先日国立新美術館にてクリスチャン・ボルタンスキーの回顧展を訪れました。
光源を含む作品のため、室内はかなり暗め。
気を付けて歩かないと、作品や他の来場者と接触しそうなほど。
フロアマップと作品リストが記載された配布物は新聞そのもので、
薄暗い部屋の中を大勢の人が広げた新聞に目を凝らし慎重に進んでいました。
また、通常であれば照明は作品の全体像が見えるよう設定されますが、
今回の展示では光が向く方向ではなく、光がやってくる方向に目を凝らす必要がありました。
作品自体ももちろん意味深いものでしたが、
光を見つめ、暗闇の中を情報に目を凝らし様々な人とすれ違うという
何かを暗示しているような体験がとても印象的でした。
事がものになり、ものが事になる秀逸な企画。
企画運営を生業とするOJ。
「秀逸」であったと評価いただける企画を目指します。
(S.K)