ノートルダム大聖堂火災の陰

ロシアセンター: ロシア モスクワ (1998年開設)

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先週、世界中に大ニュースとなったパリのノートルダム大聖堂火災は

ロシアのマスメディアでも広く取り上げられた。

 

フランスの大企業をはじめ、各国の企業や個人などから

再建のための寄付の表明が相次ぐなか、

ロシアの銀行最大手スベルバンクが再建に寄付したいと発表し、

ロシア文化省も募金活動を始めた。

 

ところで、直ぐにSNSなどでロシアの一般国民から寄付に反対する声が殺到した。

実は昨年8月、カレリア共和国のコンドポガ市で

1774年に建てられた聖母マリア被昇天教会が放火で焼失した。

この木製教会は高さが42メートルで、ロシア文化遺産として登録されていた。

再建するために募金が行われているが、

今の時点で必要な資金の約5%しか集めていないと言われている。

 

しかも、コンドポガの教会は一例に過ぎない。

ロシア各地に修復や再建になかなか手が届かない歴史的建築物は数えきれないほどある。

 

あの有名なノートルダム大聖堂の火災が世界中からの注目を集め、

数年後に必ず復旧するが、その炎の陰に数多くの文化遺産が静かに失われていく。

 

(A.K)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真:コンドポガの火災前の聖母マリア被昇天教会(火災前の様子)

Wikipediaより

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