世界初の旅客用エレベーターがニューヨークに登場したのは1857年。
それから160年の時を経て、従来のような垂直移動だけでなく、水平移動のできる次世代エレベーターが生まれました。
それが欧州最大シェアを誇るティッセンクルップが昨年2017年に発表したロープレスエレベーター「MULTI」です。
また、同社は同年10月に南ドイツ(ロットワイル)に高さ246mのテストタワーを落成しています。
テストタワーなので検査が行われている月曜から木曜は見学できませんが、
金曜から日曜は一般に開放されていて、ドイツで最も高い展望台(232m)から広大な黒い森を遙かに見渡すことができます。
風による建物の揺れを軽減するため、上部にバランスウェイトとして巨大な振り子が取り付けられています。
1500段以上の階段は慣れた作業員が駆け上がっても15分、エレベーターではわずか30秒で到着です。
12のシャフトを使って、秒速最大18メートルに達する新しい高速エレベーターや
世界初のロープレス・エレベーターシステムであるMULTIを含む製品パイロットのテストが行われています。
外観は緑の中に唐突に生えてきたツクシのようで、その異形は独特です。
風力発電の風車が目に入った時に受ける印象に似たものがあります。
アウトバーンから見えたので興味を引かれて行ってみましたが、
地元では面白いだけでは済まず、賛否両論あるようです。
確かにバーデンヴュルテンブルク州の中で最も古いロットワイルの旧市街から
その頭がにょきっと遠くに見えたとき、反対する意見が分かるような気がしました。
成長速度は5.6m/日で、最もよいコンディションで育つ竹の3倍
http://testturm.thyssenkrupp-elevator.com/bau-des-testturms/