~ オスカー・ジャパンは日々、わくわくへ ~
24年前の今日1991年8月19日、
私は留学先のモスクワでペレストロイカの進行に対抗する
ソ連守旧派のクーデターに遭遇した。
朝、目をさますと、テレビでは国家非常事態委員会による声明と
バレエ「白鳥の湖」が不気味に流れ続け、
状況の把握ができない市民は、「ペレストロイカの終焉」と
「再びはじまる統制された灰色の世界」に備え、静かに身構えた。
ほどなく、ラジオで「エリツィン無事」の情報が流れると、
世界は色を取り戻した。
立ち上がった市民は徹底抗戦すべく
ホワイトハウス(ロシア共和国最高会議ビル)に集結。
要所には、瞬く間に見事なバリケードが築かれた。
戦車や装甲車が出動したが、
市民の底力でクーデターは失敗に終わった。
8月22日、ホワイトハウスでエリツィンが勝利宣言。
ソ連崩壊、70年以上続いた体制の終焉である。
どこまでも澄む青空の下、私は身をもって、
平和の有難さと自由の尊さに気づいた。
この貴重な体験は、
国際プロジェクトに携わる今の私につながっている。
(K.K.)